アコギの巨人たち(洋⑥)ポール・マッカートニー(ザ・ビートルズ)永遠のメロディメーカー

アコギの巨人たちギター

アコギの巨人たち(洋⑥)
ポール・マッカートニー(ザ・ビートルズ)
Paul McCartney(The Beatles)

伝説のバンド、ビートルズの中核メンバー

なんでポール・マッカトニーがアコギなんだ?
と思われた方もいるかもしれません。

ポール・マッカートニーといえば伝説のバンド、ビートルズのベーシストとして有名だからです。

たしかに、初期ビートルズの写真では、リッケンバッカーのギターを弾いているジョン・レノンとマイクをはさんでホフナーのバイオリンベースを弾いているポールをよく見るからです。

ビートルズでは、ジョン・レノンとの約束で、どちらかが一人で書いたとしても、その楽曲は「Lennon-McCartney」名義でクレジットすることになっており、この二人が発表した名曲の数々は、音楽史上に燦然と輝きを放っており、永遠のスタンダードナンバーとして親しまれることでしょう。

マルチプレイヤー、ポール・マッカートニー

ポールは楽器を理解するのが異常に早いらしく、3時間も触っているとだいたい演奏できるようになるようです。(゚д゚)!
ベースやギターなどの弦楽器のみならず、ピアノに代表される鍵盤楽器、はては管楽器などの吹奏楽器まで演奏するみたいです。

ビートルズを語りだすと、音楽のみならず、その時代の文化まで広がり、切り口が多すぎるので、ここではポールが書いたアコースティック・ギターが前面にフィーチャーされている曲を紹介いたします。

「Lennon-McCartney」なのになんでポールが書いたのがわかるのか・・?

ビートルズは全員がそれぞれリード・ヴォーカルをとるバンドなのですが、自分の書いた曲はだいたい本人が歌うのです・・

アコギで弾きたい(聴きたい)ポール・マッカートニー(ビートルズ)

アンド・アイ・ラヴ・ハー  And I Love Her

ビートルズ4枚目のオリジナルアルバム、『ハード・デイズ・ナイト』に収録されているバラードです。

この頃はすでにビートルズ現象として、世界はビートルズに夢中!な時代で、アルバムと同名の映画が・・というか、それのサウンドトラック的な作品でもあります。

その内容は・・まあ、アイドルバンドのドタバタ劇・・といったものでしょうか。

映画の邦題、『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』は「いやぁ、映画ってホントにいいもんですね・・」の名文句で知られる、かの水野晴郎(みずのはるお)氏が映画会社に在籍中に考えたんだとか・・

ちなみに、クラシックギターを演奏しているのは、ジョージ・ハリスンです。

イエスタデイ Yesterday

もはやビートルズの・・ポール・マッカートニーが・・
というより、神が作らせたとしか思えない歴史的超名曲です。

有名なエピソードですが、ポールはある朝起きたら、頭の中でこのメロディが流れており、あまりにどこかで聞いたような曲であったため、ジョン・レノンに「これ、だれの曲だったっけ?」と歌って聞かせたら、「聞いたことないからお前のオリジナルなんじゃね?」と言われたので、自分の曲と自覚したらしいのです。
ただ、当初のタイトルが「Scrambled Egg」といったらしく、朝起きて、卵やいたら~♪だったので、そこはジョン・レノンが指摘して書き直しをアドバイスしたらしいです・・

このアコギにあわせて弦楽四重奏が入ってくるのが当時衝撃だったらしく、それまで散々「ビートルズは騒がしいだけで、あんなもの聞くにたえない」と批判していた批評家が黙ってしまったとか・・💦

ちなみに、ギターはエピフォンのテキサン。ポールは右利き用のギターをひっくり返して弾きます。
当時すでにエピフォンはギブソンに買収されていますので、テキサンはJ-45のロングスケールバージョンです。初期ビートルズはリッケンバッカーやギブソンをよく使いますね~

ちなみにオリジナルは全弦一音下げチューニングでキーGフォームで演奏しています。(実音はキーF)。この映像ではポールの特徴的なツーフィンガー奏法がよくわかります。

夢の人 I’ve Just Seen a Face

ビートルズ5枚目のオリジナルアルバム、『ヘルプ』から。
こちらも映画『ヘルプ!4人はアイドル』が製作されており、今作はオリジナル脚本で、リンゴ・スターの持っていた指輪を巡ってメンバーたちがトラブルに巻き込まれ・・といったものでした。
ま、当時は動くビートルズが見れれば大満足!・・だったんでしょう・・

この『夢の人』は映画では使われておりませんが、ポールによるカントリー調の軽快なナンバーに仕上がっています。しかも、けっこうギターも上手い!

当時は録音も4トラックしかなかったらしく、ほとんど一発撮りに後から重ねてピンポン(トラックをまとめること)・・みたいな感じで、すごく苦労していたみたいです。現在のようなマルチトラックはビートルズと関係のエンジニアが作り出した・・といっても過言ではないでしょう。

The Beatles HELP!

The Beatles HELP!

「イエスタデイ」「夢の人」他収録タイトルの「ヘルプ!」も超有名です。

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ブラックバード Blackbird

アコギを全面にフィーチャーしたポールの曲といえば、この「ブラックバード」を紹介しないわけにはいかないでしょう!
アコースティックギターの和音がよく響くコードを連続してチェンジするのですが、なにせポールは独学な人ですので、奏法が自己流で、親指と人差し指のツーフィンガーで弾いています。
人差し指が起用でないとコピーは難しいかもしれません。

9枚目のアルバム「ザ・ビートルズ」に収められており、この頃はビートルズも人間関係がぎくしゃくしており、一人で作曲からレコーディングまで完結することが多く、この曲もポール一人で完成させたといわれています。

ギターはマーティンD-28。さすがに、昔のように右利き用モデルをひっくり返すのではなくて、左利き用モデルを使用しています。

マザー・ネイチャーズ・サン Mother Nature’s Son

『ブラックバード』と同じく、ポールのツーフィンガー奏法が特徴的な楽曲です。
こちらはDコードの響きを上手に使っています。

ビートルズはこの時期にインド哲学にハマっており、マハリシ・マヘーシュ・ヨーギのTM超越瞑想に感化されてできた曲だとか・・💦

マハリシ・マヘーシュ・ヨーギ
 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ビートルズで一番インドにハマったのがジョージ・ハリスンで、ポールは一番先に帰ってきたようです。

ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム

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もともとは2枚組なのですが、こちらはデラックスエディションで3CDです。

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ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア Here, There and Everywhere

原曲のアレンジはアコースティックギターではありませんが、アコギがハマりそうな曲ということで・・

この世にも美しい曲は、ザ・ビーチ・ボーイズのパーティに参加したところ、ブライアン・ウィルソン作の「神のみぞ知る」からインスピレーションを得て作曲したそうです。

おわりに・・ 偉大なり、ポール・・

今回は膨大な名曲の中から、アコースティックギターメインでの曲をピックアップしてみました。
なにせ、ポール作のビートルズの楽曲はパッと思いつくだけでも、『ヘイ・ジュード』や『レット・イット・ビー』など、トンデモない名曲ぞろいなので、キリがないのです。さらに、ソロキャリアに続くという・・

私は残念ながらリアルタイムではありませんが、いつまでたっても色あせない名曲の数々は、本当に何か神的世界を感じてしまいます。

 

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