アコギの巨人たち(洋⑦)
ジョン・レノン(ザ・ビートルズ)
John Lennon(The Beatles)
伝説のバンド、ザ・ビートルズのリーダー
現在のポピュラーミュージックのいしずえを築いたといっても過言ではないビッグバンド、ザ・ビートルズ。そのリーダーにしてソングライター、また存在自体がカリスマなのがジョン・レノンです。
ビートルズやジョンについては、語られつくされているので、本ページではアコースティックなジョンレノンということで少し紹介したいと思います。
前項のポールのページでもふれましたが、ビートルズ期にあっては、ジョンとポールはどちらがメインで書いても「Lennon-McCartney」名でクレジットする約束にしていました。初期はジョンがイニシアチブをとっていたみたいですが、どんどんポールの天才性が発現していきます。
後期ビートルズでは人間関係もうまくいかなくなりますが、このクレジットの約束は解散するまで破られませんでした。解散後も、自分のスタッフがポールの悪口を言っていると、「アイツの悪口を言っていいのは俺だけだ!」と怒ったそうです。
おそらくこの先もこの最強コンビをこえるソングライティングコンビは出てこないでしょう!
では早速ジョンがメインで書いた(アコギがきわだつ)曲を紹介いたしましょう・・
アコギで弾きたい(聴きたい)ジョン・レノン(ビートルズ)
ヘルプ! Help!
ビートルズ5枚目のオリジナルアルバム、『ヘルプ!』のタイトルチューンです。
このころ、ジョンはボブ・ディランに影響を受けており、アルバムのサウンドがフォーク・ロック的になり、歌詞も内省的なものになっていきます。(まあ、日本人にはあまり関係ありませんが・・)
ちなみに、ジャケットの4人は手旗でHELPを表示しています。ビートルズ現象と呼ばれた喧騒の中で、タイトルは本当にメンバーの心情を表しているようで、またそれを笑い飛ばしているような・・
おそらく、この頃は世界で一番忙しい人間だったんじゃないでしょうか?
その中でこれだけの曲を書いてくるなんて・・💦
悲しみはぶっとばせ You’ve Got to Hide Your Love Away
同じくアルバム『ヘルプ!』より。
当曲がもっともディランの影響をうけてるといわれており、ペダルポイントという、ギターの高音弦を同じ音でつないでいくというワザを使っています。
また、ビートルズ初期のジョンはハーモニカがトレードマークなのですが、これもフルートを使うなど、変化がみられます。
ちなみにジョンが弾いているのは、フラマスという聞きなれないメーカーの12弦アコースティックギターです。
私が初めて購入したビートルズのアルバムです。
当時、ついにビートルズの作品がCDリリース!って結構騒がれてました・・
ノルウェーの森 Norwegian Wood
ビートルズの6枚目のオリジナルアルバム、『ラバーソウル』に収録されています。どんどん、サイケな感じになっていくビートルズ中期の名曲です。
歌詞の内容も不倫をほのめかすような、ないような・・
まずもって、タイトルからして煙にまいているようです。
6/8拍子のアコーステックギターのストロークに乗せた曲で、Dコードのトーンをうまく使っています。
また、この時期はビートルズがインド哲学にハマっていた時期で、特にどっぷりだったジョージハリスンが演奏するシタールが前面にフィーチャーされています。
ポピュラーミュージックで初めてシタールが使われたんだとか・・
ジュリア Julia
ビートルズ9枚目のアルバム『ザ・ビートルズ』のB面を締めくくる曲です。アルバムはジャケットが真っ白なことから、通称「ホワイト・アルバム」と呼ばれています。ビートルズはこの時期、メンバーをまとめていたマネジャーのブライアン・エプスタインが亡くなるなど混迷期をむかえ、バラバラになっていきます。
この曲は、ビートルズがインドに滞在し、マハリシ・マヘーシュ・ヨーギのもとで超越瞑想(!)の修行中に書かれたもので、それまで正式にできなかったスリーフィンガー奏法をドノヴァンに教えてもらい、演奏されています。結局、ビートルズのメンバーではジョンしか習得できなかったとか・・
しかし、コード進行が、マイナーに転調したり、独特です・・💦
母親のことを歌っているといわれ、曲中の「oceanchild」(大洋の子)は、のちのパートナーであるオノ・ヨーコのことだそうです。
中期ビートルズ、個人的には結構好きなのです!
ウーマン Woman
ソロになってからのアコースティックな名曲です。1980年の生前最後のアルバム、『ダブル・ファンタジー』に収録されています。
ジョンはビートルズ解散後はなんとも活動家というか、思想家のようになっていき、殺害の真相も反戦思想を嫌ったCIAが関与しているとか、いろいろな説が流れています。
しかし、この曲は、なんともほっこりするような曲で、なにか晩年は何かの境地に達したかのような感があります。冒頭で聞かれるつぶやきは「For The Other Half Of The Sky」(空のもう半分のために)と毛沢東の詩から引用されています。
ジョンレノンのソロ作品入門に!
ジョン・レノンよ、永遠に・・
偉大な時代のアイコン、ジョン・レノンは1980年12月8日の午前中、自宅アパート前で凶弾に倒れ、この世を去りました。
最後に臨んだ撮影では、髪を短くリーゼントにして、昔に若返ったかのようだったといいます。
ポール・マッカートニーと共に、またソロとして残した名曲の数々は人類の宝物として永遠に歌い継がれていくでしょう・・
ジョンは生前に、「自分は松尾芭蕉の生まれ変わりかも・・」といっていたこともあるようなので、もしかしたらこの日本に転生しているかもしれません。
ジョンの魂よ、永遠なれ・・
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