マイギター列伝⑥ ’89 オービルバイギブソン レスポールモデル Orvill by Gibson Les Paul Model

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マイギター列伝⑥
’89 オービルバイギブソン レスポール
Orvill by Gibson Les Paul Model

オービルバイギブソン レスポール

オービルバイギブソン レスポール

オービルバイギブソン(Orville by Gibson)とは

この一風変わったブランド名は、本家USAギブソン社がすでに日本市場で「フェンダージャパン」として成功していたUSAフェンダーのライセンス生産企画を後追いした、いわば「ギブソンジャパン」とでもいう成り立ちでした。

大きく異なる点は、フェンダージャパンはヘッドロゴを本家そのままのものを使っていた(ヘッド裏にMADE IN JAPANのデカールあり)のに、ギブソン版は「Orville by Gibson」というややこしいブランドをこしらえたところです。上位機種が「Orville by Gibson」で、下位機種は単に「Orville」というロゴになっておりました。

当時は高校生だったので、本家ギブソンなんて雲の上、夢のまた夢・・だったのですが、公式ライセンス生産のものが出る!っていうので、飛びついて購入してしまったワケなのです。

「Orville」は本家ギブソンの創業者、オーヴィル・ヘンリー・ギブソンの名からとられており、本家の有名モデルがライセンス生産されたのですが、大きな問題がありました。

日本の職人魂!

それは、フェンダージャパンにも言えることなのですが、実に作りが良かった!ということなのです。
当時は「MADE IN JAPAN」というと、電化製品や車はよくっても楽器はしょせんコピーだよね・・っていう空気で、一切ふれたこともないくせに異常にUSA製に憧れを抱いていたものでした。
たしか、この後、悪夢の民主党政権の時のようにどんどん円高になっていって、本家USA製が結構値下げしていたので、このレスポール購入の翌年だったかに「USフェンダーのストラトください!」って11万円だったか握りしめて楽器屋さんにいったら、「あんなもんやめとけ!!」って全力で言われました・・(^^;)
当時は何言ってるのかわからなかったのですが、あの頃のコピーモデルがことごとくジャパンヴィンテージとして評価されていることからすると、プロはどういうモノかわかっていたんですね~

レスポールディープジョイント

レスポール ディープジョイント。ピックアップはUSオリジナルの基盤がついてます。

ネックがフロントピックアップの下で仕込まれています。
これは当時の本家のレスポールにもない仕様で、オリジナルの再現を目指してこだわりすぎて、脅威に感じた本社がブランドを解消したとも言われています。(結局廉価なラインは現在のエピフォンブランドに移行)
あの当時、〇ーカイや〇レコなど、各社が堂々とレスポールのコピーモデルを出していたのですが、なぜオービルを衝動買いしたのかというと・・

当時、堂々と「レスポールモデル Les Paul Model」と名乗ることができた!

これにつきます!

lespaulデカール

lespaulデカール

現在はヘッドの形もおいそれとコピーさせてもらえないのですが、当時もゆるされなかったのが、この気品あふれる「Les Paul MODEL」デカールなのです!

これの為だけにオービルにしたといっても過言ではありません!

正式に「Les Paul MODEL」を名乗れない他社のコピーモデルは「Love Rock MODEL」とか似たようなカンジの文言が入ってました。(実は某社のLove Rock MODELも高品質で、ZZTOPのビリーギボンズ氏愛用とか・・)

そもそも「レスポール Les Paul 」とは?

「レスポール」とは実在のギタリスト、レス・ポール氏のことで、氏のシグネイチャーモデルとしてギブソンと共同開発してうまれたのがこの伝説的ギターなのです!

レス・ポール

レス・ポール氏

レスポールモデル中興の祖、ジミー・ペイジ

ワタシにとって、レスポールと言えば伝説のバンド、レッドツェッペリンのギタリスト、ジミー・ペイジ!ってことで、とにかくレスポール買って、ジミー氏のように膝の上くらいに構えてカッコよくキメルぞうっ!てことで

・・ストラップを長ーくしてみると・・

ひ、弾けんっっ!!

ただでさえヘタクソなのに、まともに弾けません。この時点で後悔の念が・・(滝汗)
どうやら彼ら欧米の人間とは腕の長さが違うらしく、ネックを握りこむならまだしも、Fなどのバレーコードなんて手首が痛くて絶対にムリ!という有様です。
ま、何事も実践してみないとわかりません。(実はご本人も弾きにくいのを無理してやってるってのを何かで読みましたが)

それはさておき、これほどまでにレスポールというギターが有名になったのは、ジミー・ペイジが愛用していたから・・ってのはかなり本当らしく、当時、生産中止で人気がなくてタダの中古ギターだった1959年製のレスポールモデルを使っていたジミーをみて、ミュージシャン仲間は「あいつ、新品買えるカネないのか?」とささやいていたとか。(後継モデルはSG。アンガスヤング氏愛用で有名です。)

今ではオリジナル物は2000万以上・・なんていうとんでもない値段になってしまいました。(*_*;

そんなオービルバイギブソンは・・?

結局、その後高校卒業してしまったら、当時のバンドもちりじりになり、ギターはアコースティックに移行してしまったこともあり、結局ほとんど弾かないまま秘蔵することになってしまいました。

そうしたら、今ではコイツも立派にジャパンヴィンテージの仲間入りしているらしく、購入した時以上のお値段で中古市場で取引されております。ワタシは楽器は手に入れたらよほどのことがない限り手放さない主義なのですが、なんだか不思議な気分です。

その後、本家USギブソンから何度かジミー・ペイジのシグネイチャーモデルが出ているのですが、あれはジミーマニアとしては物欲をそそりますね~
ジミー・ペイジは様々なサウンドを操るため、ピックガードの裏にいろんなスイッチを搭載しているのです!
マニアと言いながら、ジミー氏のプレイはなんともコピーしがたい間(ヘタウマともいわれる・・)なので、悩ましいところです。(当時はレコーディングでも3~4回ぶっつけでやって、いいものができなかったらあきらめていたとか・・)

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