アコギの巨人たち(和⑩)
南こうせつ(かぐや姫)
四畳半フォークの代名詞的存在、かぐや姫のリーダーとして
アメリカで始まった、いわゆる「モダン・フォーク」も日本に渡り、最初の頃は反戦などのイデオロギーを主張する手段として歌われていたものが、普段の生活の心情を表現するようになり、70年代の日本では、後にいわゆる「四畳半フォーク」と呼ばれる、もの悲しいメロディーをともなった歌が数多く発表されました。
その代表格ともいえるグループが、南こうせつ氏が在籍した『かぐや姫』なのです。
1971年に『南高節とかぐや姫』名でデビューしますが、本名の「南高節」が「なんこうぶし」と読まれ、民謡の曲と勘違いされることが多々あったので、『南こうせつとかぐや姫』に改名します。1973年には『神田川』を発表。ラジオで流されると途端にリクエストが殺到して大ヒット曲となり、今でも「四畳半フォーク」の代表曲といわれています。
アコギで弾きたい(聴きたい)南こうせつ(かぐや姫)
神田川
まずは、四畳半フォークの代表曲、おなじみの『神田川』です。
南こうせつ氏は、歌詞によりメロディーが出てくる・・という、エルトン・ジョン型のタイプであるらしく、作詞を依頼した喜多條 忠氏からの電話で歌詞を書き留めていると共に曲ができあがったとか・・
70年代の若者は、風呂なし、トイレ・台所共用で、あとは三畳一間といった安アパートでがんばっていたのです。現代の若者には想像もできないでしょう。
しかし、20歳そこそこの若者が、「若かった、あの頃~」とは・・
今現在のこうせつ氏が歌ってちょうどのようなカンジですが💦
赤ちょうちん
『神田川』に続いて四畳半フォーク第2弾のように発表されました。
今回は赤ちょうちんが灯っているおでんの屋台をめぐっての歌です。
しかし、キャベツばっかりかじってた・・って💦
いいんです、若いころは、あなたがいればそれだけで。
でも、いつかは悲しい別れがくるのです。
なんでも、時間がたつと美しい思い出になりますねえ・・
引き続き黄金コンビである喜多條 忠氏の歌詞で、1974年には秋吉久美子主演により映画化されました。
妹
四畳半三部作の最後を飾る作品です。
またも秋吉久美子主演により映画化されました。
両親を亡くし、学生相手の引越し屋を営む秋夫。同棲相手と別れた妹・ねりがやって来て兄妹二人の生活が始まる・・といったストーリーなのです。
いや~、昭和ですねぇ・・昭和のお兄さんは皆こんなに妹想いなんでしょうか・・
かぐや姫の代表作を網羅。ベスト盤のように楽しめます。
夏の少女
ソロ活動3枚目になるシングルです。
明るい曲調が印象的です。「夏の少女」とは、当時デビューしたての榊原郁恵をイメージしているそうで・・
ホントは、かぐや姫時代も明るい曲はあるのですが、どうしても四畳半フォークのイメージがつよすぎて、イマイチ取り上げてもらえないという、代表曲のイメージ強すぎあるあるですね。
夢一夜(ゆめひとよ)
かぐや姫解散よりソロになって3年後のからの作品です。
資生堂のキャンペーンソングで、今作は阿木燿子を作詞に起用しています。
美しい曲ですが、キャンペーンソングがこんなにもの悲しくていいんでしょうか・・💦
南こうせつケンカ最強説
こうせつ氏は大分県の曹洞宗のお寺に生まれたというのは有名ですが、そこで若い頃より身体を鍛えていたらしく、あの長渕剛を土下座させた・・とか、電車で乗り合わせたヤクザ風バンドマンの胸ぐらをつかんで説教した・・など数々の伝説があるそうです。
かなり腕っぷしに自信があり、なおかつ、手が出るのも早い・・という御仁であるらしいです。
皆さんも、見た目がオタクっぽいから・・などと調子にのって挑発すると、とんでもない目に合うかもしれませんよ。
人は見かけによらず です。
そのこうせつ氏もはや70代、盟友の吉田拓郎氏は一足先に引退を発表しましたが、まだまだ元気に頑張っていただきたいものです。
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